秋、冬キャンプのロマンといえば『薪ストーブ』です。
外は極寒だけどテント内は極楽、そして火を見ながらお酒をいただく・・・これ以上の贅沢はないですね。
ですが薪ストーブをテント内にインストールするにはいくつか必要な道具と工夫が必要になります。
今回はワンポールテントに薪ストーブを出来るだけ安全にインストールする方法をご紹介します。
薪ストーブをテント内で使う危険
まず紹介する前に薪ストーブは基本テント外で使う物です。薪ストーブを作っているどのメーカーも推奨しています。
なぜかというと危険だからです。
火事の危険
テント内で火器を扱うのでテント自体や他の物に火が燃え移って火事になる可能性があります。
よく起こるのが高熱の煙突からテントが燃えてしまうパターン。
薪ストーブをテント内に入れるという事は煙をテント外に出す必要があります。その為には薪ストーブに煙突を取り付けます。
その煙突がテントと直で接触すると100%燃えます。
コットンを使用しているテントなら燃え広がりにくいですが、ポリエステルのテントだと一瞬で溶けてしまいます。
そんな悲しい事が起きないようにに色々工夫するのでそれはまた後程ご紹介。
一酸化炭素中毒の危険
キャンプ中の死因で多いのが寒い時期の一酸化炭素中毒死です。
一酸化炭素中毒とは・・・
一酸化炭素中毒を自覚するのは無理で、危険を察知できずに死に至ってしまう。1時間の暴露では、500ppmで症状が現れはじめ、1000ppmでは顕著な症状、1500ppmで死亡に至る
薪ストーブの酸欠による不完全燃焼で一酸化炭素が発生するのでご注意。
対策としては定期的な換気と一酸化炭素検出器を置いておくことです。
個人的には寝る時は薪ストーブを完全に消すようにしています。
寒いですが死ぬ危険が上がるよりマシです。
インストールするために必要な物
直接的に怖いのは火事です。
薪ストーブをテント内で使うことで火事が起きそうな場所は2つあります。
煙突と接触する部分
分かりやすいのはテントと煙突が当たる場所です。
一番安全な方法は完全にテントを開いて煙突が当たらないようにする事ですが、それだと寒さが凌げません。
多くの方が煙突の隙間を出来る限り減らして冷気が入ってこないように煙突を通すと思います。
そうなると煙突とテントが接触する部分が生まれます。そこが危険ポイント。
【対策】
・煙突ガードや幕よけを準備する
煙突ガードは煙突と幕に隙間ができるような煙突に取り付ける物です。
主に煙突を上部から出す場合によく使われます。
既製品としては有名なG-Stoveの煙突ガード。
太さがあえばG-Stove以外の煙突にも使用できます。
他にはテントを加工して取り付ける煙突ガードもあります。
こちらはテントに穴を開けて縫い付ける物ですが、他には金具で固定する物としてフラッシングキットという物もあります。
幕よけは煙突を横から出す時によく使われます。
ベニヤ板2枚に蝶番をつけた三角形の幕よけが多い気がします。
こちらのサイト様がわかりやすかったです。
幕除けはほぼ自作になります。
中にはミニ脚立を幕よけとして使っている方もおられました。
工夫次第でオリジナリティ溢れた幕よけが作れそうですね。
薪ストーブ下
意外と見落としがちなのが薪ストーブの真下。
燃えやすい芝生や落ち葉があるような場所に薪ストーブを設置すると火事の危険が高まります。
脚が高い薪ストーブでも火力が高いと直下の物が燃えてしまう可能性があります。
【対策】
・脚の長い薪ストーブを選択
・下に耐火物を置く
解決策としては出来る限り地面から薪ストーブを離すか、耐火素材の物を敷くという2択になると思います。
一番良いのは上記対策を2つとも採用するパターンです。
脚の長い薪ストーブでも確実に安全ではないという事は頭に入れておきましょう。
後でご紹介するホンマ製作所の他商品でも脚の長いタイプがあります。
中には自作で脚を取り付けている方もおられました。
耐火素材はスパッタシートがおすすめ。
僕も薪ストーブの設置で2枚使用しています。
お手頃な価格の上、汎用性の高い道具なので薪ストーブ以外でも使用できます。
自分で書いておいて薪ストーブを安全にインストールするのは面倒くさいと思います。
色々準備する事があって、持って行くのは面倒くさいし、灰で汚れるから置き場所に困るし・・・。
ですが、それを余裕で上回る程薪ストーブをテント内で使うのは楽しいです。
薪ストーブの設置方法
前置きが大変長くなってしまいましたがここからが本題。
僕の薪ストーブ設置方法をご紹介します。少しでも参考になれば幸いです。
ちなみに『神石高原ティアガルテン』でのキャンプの時に薪ストーブを使用しました。
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使用する薪ストーブはホンマ製作所のAF-60。
扉はガラス窓付替え扉に変更しています。
このAF-60は足が短く、僕に脚を取り付ける技術もないのでレンガを4つ脚に合わせて置いています。レンガは耐熱タイプでなく普通のレンガです。
その下に先ほど紹介したスパッタシートを敷いています。
地面が芝生なので薪ストーブ下の火事が怖い。
もう一つの怖い所の煙突とテントの接触部分は煙突ガードとスパッタシートなどで対策します。
こちらの煙突ガードは楽天で購入しました。
他ブロガー様で見かけた傘立てストーブガードを自作しようかと思いましたが自信がなくて断念。
市販されているのであればそっちの方が安心ですよね。価格も5000円以下とリーズナブルで助かります。
注意点としてΦ106mmの煙突にしか合わない事です。
上下についている爪を引っ掛けるようにして固定します。
写真の真ん中の部分がカバーがなく空いてしまうので煙突の向きには気を付けてます。
これだけだと怖いのでもう1枚のスパッタシートを上から巻きます。
元々隙間が生まれている状態からさらに耐火装備なのでとても安心。
多分この煙突ガードだけでは危ないかもしれないので、僕のスパッタシートのように耐火物をさらに挟んだ方が良さそうです。
固定はガイロープや大型クリップを使用。
スパッタシートが思いのほか厚く重いのでしっかり固定します。
ガイロープは垂れて煙突に接触しないように細かく結んでいます。
あとは煙突が風などで煽られて倒れないように煙突からガイロープを張ります。
その為に必要なのが、100円カラビナとステンレス線。
ステンレス線はホームセンターなどにもあると思いますが、AMAZONで200円で購入できました(R2.2月購入)。
ステンレス線を煙突にぐるぐる巻きにして間にカラビナを通します。
その先にガイロープを結んだら完了です。
あとは組み立てるだけ。
テント内部で待機している薪ストーブに固定しました。
ちょうど煙突ガード&スパッタシート部分が当たるようにするのに試行錯誤しました。
煙突は背が高いのでガイロープは長めの物にしています。
中から見るとこんな感じ。
もう少しガード部分が下にした方がよかったですね。
ステンレス線をガードと通してしまったので微調整が難しい。
テントはサーカス コットンを使用しています。
ダブルジッパーなので幕を全開にしなくても煙突が伸ばせるのが良い所。
あとは冷気対策のスカートがついて、何よりフルコットンなので寒さにはとても強い仕様となっています。
コットンらしいホワイトが美しい。買ってよかった~。
煙突があるだけで特別な気持ちになれます。
最初は石油ストーブでいいや!と思っていた僕もいつの間にか薪ストーブも手にしていました。
物欲とは恐ろしい物だ。
寒くなって来てから薪ストーブを点火。
AF-60は大きさの割に激安価格なので本当におすすめです。
時々ホームセンターでセールしている時があるのでそこが狙い目。
点火中煙突ガード部分は仄かに暖かいくらいです。
調子に乗って煙突部分を少し触ってみると熱すぎて火傷しました。
煙突ガードも良いですがスパッタシートの力が本当に強いと思います。
点火してから数時間経過し外は真っ暗。
この日は満点の星空の最高のキャンプ日和でした。
煙突ガード部分は仄かに暖かい状態をキープできています。
僕が素手で触れるという事は普通に考えて安全です。
薪ストーブのおかげでテント内は暑いくらいに温度が上がりました。
あとはこの薪ストーブの火が綺麗で最高。
個人的に夏キャンプより冬キャンプが楽しい理由の6割が薪ストーブかもしれない。
そして翌朝。
ちょっと残念だったのが煤が飛んでテントについていました。
コットンとはいえ結露で濡れていたので掃うのはあと。
煙突の位置を変えるか、高さを変えるか悩みどころです。
もしくは薪があまりよくなかったか、煙突内部が汚れていたからかもしれません。
どちらにしても次回までに対処しておく必要がありますね。
最後に・・・
僕の薪ストーブの設置方法はどうだったでしょうか?
出来る限り自分の腕は信じずほぼ既製品でインストールしています。
腕に自信がある方は煙突ガードや幕よけを自作しても良いと思います。
でも中途半端に作ると大きな事故につながるかもしれません。
他キャンパー様で自作幕よけを作って横から煙突を出していたら、翌朝幕よけが燃えてコットンテントに大きな穴が開いたという記事を見たことがあります。
そんな事があったら立ち直れないかも。
何より自分の命が危ない事もあるので薪ストーブをテント内にインストールする際は細心の注意を!!
今回はここまで!
皆さんも良いキャンプライフを!!
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