皆さんは普段どんなマンガを読んでいますか?
今回は欝展開マンガ11作品をジャンル関係なくランキングつけて紹介していきたいと思います。
- 11位 機動戦士ガンダムサンダーボルト
- 10位 フリージア
- 9位 マンホール
- 8位 エルフェンリート
- 7位 ぢごぷり
- 6位 ぼくらの
- 5位 女の子が死ぬ話
- 4位 特攻の島
- 3位 おやすみプンプン
- 2位 ミスミソウ
- 1位 ブラッドハーレーの馬車
- 最後に
11位 機動戦士ガンダムサンダーボルト
あらすじ
宇宙世紀0079年12月、一年戦争末期。地球連邦軍はジオンにとって重要な補給路である「サンダーボルト宙域」の制宙権を奪還すべく幾度もMS部隊を派遣するが、スナイパーMS部隊「リビング・デッド師団」によってことごとく退けられていた。一方、連邦内の旧サイド4「ムーア」の再興を悲願とする一団「ムーア同胞団」も、連邦への貢献度を示すことを目的に艦隊を派遣する。
ガンダム作品の中で、この作品は特に異彩を放っています。
他のガンダム作品と違う点として、「戦争」というものをとても実感します。
最愛の人とは死に別れ、皆楽しく故郷で生きたいはずなのに戦争がそうはさせてくれない。
ご都合展開はなく戦争の無慈悲さ、残酷さが如実に表されています。
特にジオン側の義足主人公『ダリル・ローレンツ』がサイコザクに乗り込む条件として残った手を切り落とされる所はあまりに残酷。
既刊10巻。OVAも作成されておりAmazonビデオで無料視聴可能です。
10位 フリージア
あらすじ
不況にも関わらず、主人公の叶ヒロシは、ハローワークからの推薦で仕事の面接に行くことに。 その勤務先とは「カツミ執行代理人事務所」、業務内容は「代理執行」…通称「敵討ち」。 この世界では、重大犯罪において、犯人への法による刑罰とは別に、被害者に敵討ちの権利を認める「敵討ち法」が成立している 「執行代理人」とは、被害者遺族本人に変わって元凶悪犯罪者達と銃・ナイフ等法律で定められた武器で戦う職業だった。
この作品の主要キャラは全員どこか狂っています。
「敵討ち」が合法化した世界のため、法に則れば拳銃を使った人殺しが可能。
主人公の『叶ヒロシ』はいわゆる電波で平穏な日常を望んでいます。ですが平穏のためなら何でも行い、自分に害がなければ何をされても気にならない社会不適合者。
そんなヒロシですが元特殊部隊出身で圧倒的な擬態能力をもっています。それを駆使して敵討ちを行っていきます。
単行本全12巻。玉山鉄二主演で2007年に映画化されています。
9位 マンホール
あらすじ
12月のある夕暮れ、神奈川県笹原市の中央商店街に、右目が白濁した泥だらけの全裸の男が出現。道を行く大学生の男に「マ、マ」と語りかけた後突如吐血した。男はパニックに陥った大学生によって押し倒され、後頭部を強打して死亡した。検死に回されたその男の遺体から検出されたのは、謎の寄生虫だった。
寄生虫に操られた(?)人間がグロテスクで残酷。
そんな寄生虫を利用した事件を起こしている犯人はなぜそんな事をしたのか?
その理由が本当に悲惨で犯人に同情してしまいます。
本編でもなぜ犯人がそのような犯行に至ったのか知った警察官は・・・
「もしも自分が(犯人)のような男と目の前で対峙したとしたら、その時自分は迷いなく彼に伝える事ができるだろうか?”それでもあなたは間違っている”と」
と独白しています。この言葉にこのマンガの全てが集約されていると思います。
憎しみが憎しみを呼ぶ。そんな悲惨な話です。
全3巻。長崎県においては第1巻が有害図書に指定されています。
8位 エルフェンリート
あらすじ
側頭部の対となる2本の角とベクターと呼ばれる特殊な能力を持つディクロニウス。彼女らは人類を淘汰する可能性を持つとされ、離島の国立生態科学研究所に国家レベルでの極秘機密として隔離され、研究されている。
ある日、偶発的な事故によって研究所に隔離されていたディクロニウスの少女・ルーシーは、拘束を破って研究所からの脱走を試みる。
一方、大学に通うために鎌倉にやってきた青年・コウタはいとこのユカと共に由比ヶ浜を訪れた際、そこで浜辺に佇む全裸の少女を見つける。その少女は、海へ投げ出された後に由比ヶ浜に流れ着いたルーシーだった。
トラウマ・グロ系アニメで有名な作品です。海外では日本以上に人気です。
かわいい画風とは違い、内容は完全なグロ。一人全身サイボーグになってまで生き残る不死身人間がいますが、大勢死にます。
グロ表現が多いですが、主人公とルーシーとの純愛マンガでもあります。
普通にのどかな日常を過ごしていても、数コマ後には研究所からの刺客によって全て壊される、日常と非日常が紙一重のマンガです。
そのため可愛く優しい子にも容赦ない描写が多いです。
全12巻。アニメも過去に放映されており全14話。OPが逸脱です。
7位 ぢごぷり
あらすじ
女の子の赤ちゃんを授かった18歳の「あゆみ」、無事出産を終え、退院してきたところから物語は始まる。双子の妹「かなめ」と一緒に、二人だけの子育ての毎日が続く。
少し変わった欝マンガ。端的に言うと主人公が育児ノイローゼになります。
作品名の『ぢごぷり』も『地獄からきたプリンセス』の略です。
最初はしっかり者のあゆみとドジっ娘のかなめが初めての育児に苦戦しながらも、楽しく夢子を育てていくのですが・・・
夜泣きによる不眠や言葉の通じない赤ちゃんの読めない行動により、あゆみは目の下にクマができ、やつれていきます。そして・・・
「ユメちゃんっていつからいたっけ。いやいつまでいるんだろう」
と思い始め・・・
「おっぱいとうんちしか能がないのね、まさに糞ガキ」
と口にしてしまいます。そこまで追い込まれてしまいます。
全2巻。僕の好きな『げんしけん』の木尾士目先生の作品です。赤ちゃんの夢子が本当に不細工に描かれています。わざとか。
6位 ぼくらの
あらすじ
自然学校に参加した15人は、洞窟でココペリと名乗る謎の男に出会う。「自分の作ったゲームをしないか」とココペリに誘われる。ゲームの内容は「子供達が無敵の巨大ロボットを操縦し、地球を襲う巨大な敵を倒して地球を守る」というもの。そして14人はココペリと契約を結ぶ。その晩、黒い巨大なロボットと敵が出現し、コックピットに転送された子供達15人の前にはココペリとコエムシと名乗る口の悪いマスコットが待っていた。戦闘を重ねるにつれ子供達はゲームの真の意味を目の当たりにすることになる。
欝マンガの代表作です。作品名くらいは聞いた事ある人が多いのではないでしょうか?
「地球を守るロボット『Zearth』を操縦した人間は死ぬ」これだけで十分欝ですが・・・
「戦っている敵ロボットの操縦者達は平行世界の地球人」というのがさらに欝にさせてくれます。
戦闘が続き最後の一人となったウシロの戦闘は一番過酷。
このゲームのルールの一つに「戦闘が48時間以上過ぎると両者の地球が消滅する」というものがあります。
ウシロ戦の敵は戦闘中にも関わらず逃亡してしまいます。さらにそこは相手の地球、ウシロは決断を迫られます。
それは「相手の地球上の人類を全員殺害する」という事。
全11巻。アニメ化もしており全24話。OPは欝・トラウマ系の動画によく流れる石川智晶さんの『アンインストール』です。
5位 女の子が死ぬ話
あらすじ
高校入学初日。少女漫画のような青春に憧れる千穂に、2人の友達が出来た。とてもカッコイイ男の子・和哉と人形のように可愛い女の子・遥。和哉への淡い恋心を抱きながら3人で過ごす充実した学園生活。しかし、ある日、遥は千穂と和哉の前から突然姿を消してしまう。
至極単純に一人の女の子が死んでしまうマンガです。王道マンガのような奇跡も全く起きず死んでしまいます。
遥は千穂に出会う前から不治の病に冒されています。和哉は遥に好意を抱いており、千穂は和哉の事が好き。そして実は遥も和哉の事が好き。
唯一の男キャラの和哉ですが、なかなかにクズキャラ。
遥一筋だったのだが、病死した後は千穂に乗り換えますが、実はまだ遥が好きというクズっぷり。良い意味で純愛。
そんな和哉が死の間際の遥に無理やり会いにきた際の遥の一言が印象的です。
こんな姿見られたくなかった。和哉にだけは最後まで女の子として見て欲しかった。一方的にキスしても構わないと思えるような・・・和哉はもう私の事もうすぐ死ぬ人にしか見えないんだね・・・
1巻完結。『響き~小説家になる方法~』のい作者、柳本光晴さんの作品です。
↓レビューしています↓
4位 特攻の島
あらすじ
福岡海軍航空隊であった渡辺裕三は、特殊兵器への希望調査に志願し、ある島に来た。そこで渡辺を待ち受けていたのは人間魚雷回天と、創案者の一人・仁科関夫であった。
特攻兵器といえば『神風特別攻撃隊』や『桜花』が有名ですが、この作品では『回天』という特攻兵器の話が中心です。
『回天』を簡単に説明すると、軍艦に積んでいるような魚雷を改造し人間を乗り込ませ、操縦して敵軍艦に特攻するという、いわゆる人間魚雷です。
終戦まで採用されていましたが、潜水してからは計測と勘で敵戦艦位置を把握する必要があったり、回天自体に不備があり命中率は2%であり、戦果は低かったそうです。
こんな回天を取り上げたこのマンガですが、内容は実際の回天の活躍ではなく、回天という特攻兵器がなぜ作られたのか、戦争中の人間の心情など精神面の部分がよく触れられています。
まさに死と隣り合わせの世界なので重苦しい雰囲気がマンガ越しに伝わってきます。
既刊8巻。『ブラックジャックによろしく』の佐藤秀峰さんの作品です。画力が高い。
3位 おやすみプンプン
あらすじ
ある日のこと、プンプンはクラスにやってきた転校生・田中愛子に一目惚れ。彼女から「もうすぐ地球は人の住めない星になる」「別の星に移住しないと人類はメツボーしてしまう」という話を聞いたプンプンは、今日出された「将来の夢」の作文に、「宇宙を研究する人になりたい」と書こうと思い立つ。だが翌朝、プンプンが起きると家の中が大変なことに…?
ドロドロの純愛マンガ。主人公はひよこをデフォルメしたようなキャラで描かれているため、違和感を感じますがどんな心理状態なのかわかりやすい。
1巻の頃から伏線が張られており、それを後半で回収していく所は圧巻。
ふと登場したキャラでも後に重要ポジで再登場することが多いです。
主人公のプンプンは幼い頃に両親が離婚したり、引き取られた母親が死亡したりとなかなか複雑な家庭環境で過ごします。
そして成長する過程で様々な壁を乗り越え、幼い頃一目惚れした愛子ちゃんを忘れ、さっちゃんと付き合います。
やっと幸せな環境になったかと思いきや9巻から物語が最悪の方向へ・・・
さっちゃんと共同で作成したマンガは全否定され、よく世話してくれた社長はある勘違いから始まる事故により頚髄損傷になります。
そして何より愛子ちゃんと再開してしまいます。
そこからは殺人、逃亡と今までのプンプンでは考えられないような事が起きます。
最後は本当に感動します。僕が買ったマンガの中でトップ10に入るおもしろさ。
全13巻。『ソラニン』、『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の作者浅野いにおさんの作品です。背景の書き込みが細かい。
2位 ミスミソウ
あらすじ
半年前、父親の仕事の都合で東京の学校から大津馬中学校に転校して来た野咲春花は、クラスメイトからの壮絶なイジメに遭っていた。春花は家族に心配を掛けまいとイジメに遭っていることを隠し、中学校卒業までの残り2ヶ月間を必死に耐えようとするが、春花へのイジメは悪化の一途を辿るばかり。
前半は春花に対する陰湿なイジメがひどく、最終的に親兄弟まで放火による火事で失ってしまいます。
後半は心に深い傷を負った春花によるいじめっ子への凄惨な復讐劇が始まります。
そんな復讐劇も終わりに差し掛かってきた所で、一番信頼していた相葉晄の本性がわかり同じく復讐するも春花も元いじめられっ子の佐山の一刺しで致命傷を負い死亡してしまいます。
誰にも救いようがない話。ただいじめられて復讐するだけではなく、そのいじめる子供の性格、心情などの背景がよく書かれています。
そのため、一人一人のキャラが濃いです。
殺し方がいちいちグロテスクです。身近にある包丁やハサミ、鉄パイプを使用するため生々しい。
こんな小学生達いるか?っという気持ちは置いといてください。
全3巻。『ハイスコアガール』の押切蓮介さんの作品です。
1位 ブラッドハーレーの馬車
あらすじ
とある時代のとある国での話。国内有数の資産家であり、貴族院議員であった公爵ニコラ・A・ブラッドハーレーは「ブラッドハーレー聖公女歌劇団」という劇団を経営していた。その劇団の構成員は全てブラッドハーレーの養女であり、全国の孤児院から集められていた。「ブラッドハーレー聖公女歌劇団」は孤児院で生活する少女達の憧れの存在であり、ブラッドハーレーの養女に貰われて行く娘は羨望の眼差しで見られた。ところが、毎年ブラッドハーレー家の養女として貰われて行く人数と、劇団員の人数には圧倒的な開きがあった。
暴行、自殺、 殺人、陵辱など絶望しかない内容となっています。
なんといってもブラッドハーレー家の人間が考えた1・14計画が最悪。
それは端的に言うと、5人引き取る養女のうち1人を監獄に送り、囚人達の慰みものにし監獄内のストレスを解消させるという考えです。
送り込まれた養女は屈強な囚人達によって陵辱され、歯を砕かれ、目をくり抜かれ、指の骨を折られたりします。
文章に挙げるだけでおぞましい。
最終的にはこの計画が廃止になり、ブラッドハーレー家も戦時中に戦闘機が墜落し全員死亡します。
監獄に送られた少女達は陵辱され死亡しているため、廃止されても戻りません。とても後味の悪い終わり方です。
1巻完結。『無限の住人』の作者沙村広明さんの作品です。線が細かい画風が特徴。
最後に
どうだったでしょうか?
いくつか知っているものや聞いたことある作品があったのではないでしょうか?
どれもグロデスクな描写が多いですが1位のブラッドハーレーの馬車は特に凄惨な描写が多く女性にはおすすめできません。
総合的にはおやすみプンプンがおすすめです。巻数は10巻を越えますが、読み終えた後の満足感は大きいです。一つの作品で完成度がとても高い。
みなさんも一緒に欝展開マンガを読んで心をげっそりさせましょう!!